妊娠中の足のしびれ・むくみは子宮が下がることが原因です
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骨盤と脚へ流れる血管の図です。
脚へと流れる血管は、お腹のところから左右に別れて
骨盤の前で、鼠径靱帯(そけいじんたい)の下を
くぐり抜けています。
この狭い所を通り抜けていることと、子宮の位置との関係が
脚のむくみの原因を作っています。
動脈・静脈・神経の断面図
動脈は心臓のポンプ作用で血液を送り出しているので
圧に耐えられるように中膜に厚みがあります。
例えると「動脈は工事現場で使うホース」
少々踏んでも変形しません。
一方、静脈には血圧がかからないので薄い中膜となっています。
「静脈は家庭用の水をまく用のホース」
踏んだらすぐに変形します。
神経は動脈、静脈と比べると直径はとても細い構造です。
そのため圧迫に対して比較的影響を受けにくいのです。
以上のことから、子宮が下がることで、
最も圧迫されるのは「静脈」
ということが分かります。
静脈が圧迫されるとどのような影響が出るのでしょうか。
動脈は血液の「下り」
静脈は 「上り」
上りが圧迫されるので
「下るけど上らない」
その結果、
「脚に血が溜まってむくみとなる」
ということになります。
では、しびれは何が原因なのでしょうか。
先ほど、神経は細いので圧迫を受けにくいとお話ししました。
しかし、神経は直接圧迫を受けなくても、
神経に血液が行き渡らなくなることでびれが発生するのです。
神経はたくさんの血液を栄養として活動しているからです。
静脈が圧迫されることで動脈からの血液の供給も滞り
神経に栄養が行き渡らなくなります。
栄養が行き渡らなくなった神経は直接圧迫されなくても
しびれが出てくるのです。
骨盤を締めて、子宮を持ち上げることで
鼠径靱帯の圧迫がなくなっています。
圧迫から解放された静脈は血液を通すことができるようになり
むくみとしびれが改善します。
妊婦の方で脚のむくみとしびれがある方は
お腹に手を当ててやさしく持ち上げてみてください。
しびれとむくみが少し楽になります。
妊娠中の足のしびれ・むくみの改善法
横向きになって、足を持ち上げながら
骨盤を締めていきます。
子宮の圧迫をなくした上で、さらに脚を持ちあげます。
この施術によって脚に溜まっていた血液が
心臓の方へ帰っていくことができます。
この動作をゆっくりと繰り返しますので、
脚のむくみとしびれが徐々になくなってきて
スーっと軽くなることが実感していただけます。
座った状態で、下がっていた子宮を持ち上げていきます。
骨盤を立てていくことで子宮も起き上がってきます。
立って骨盤の調整をします。
下がっていた仙骨を持ち上げることで
子宮を持ち上げ、
鼠径靱帯での血管の圧迫をなくしていきます。